咲き誇れ、麗しい華。
予定を話すも、疑いは晴れず。

疑惑の眼差しを向けていると、「……わかった、ちゃんと話すよ」と観念した様子で溜め息をついた。



「パーティーが気になるのは本当だけど、どちらかというと、侑希くんのほうが気になって」

「先輩が……?」

「うん。麗華には言ってなかったけど……俺にも中学の頃、小部屋登校してる友達がいたんだよ」



目を丸く見開き、口をあんぐりと開ける。


保健室ではなく、小部屋と言い表す。

お兄ちゃんも、あの扉の向こう側を知っていたの……?



「彼らほどじゃないけど、俺も定期的に遊びに行っててさ。普通におしゃべりしたり、クイズの本持っていって一緒に解いたりしてて」

「仲良しだったんだね」

「あぁ。俺が来ると、パアッと目輝かせて。風邪引いて2週間ぶりに来た時はハグしてきたんだよ。他の人がいる前で豪快にさ。テスト前は、先生に頼んで放課後に勉強会開いてた」



前を向いたまま懐かしんでいる。

当時はそのお友達以外にも仲間がいたんだな。



「でも……」
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