政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
「若いのに受け答えなどしっかりしているし、どういう教育を受けてきたのだろうと思っていた。自分の経験値だったんだな」

「いえ、そんな……」

 たったこれだけの話で自分を過大評価されるのは恐縮する。

「誰にでもできることじゃない」

 熱意のこもった表情で言われて否定する気は起きなかった。

「ありがとうございます」

 少し重い話になってしまった。場の雰囲気を変えようと口調を明るくする。

「会社で働くようになってからは、譲渡ボランティアをメインにしています。保護されているネコちゃんワンちゃんを預かって、必要なケアを行いつつ新しい飼い主さんを探します。あとは広報と言って、災害時に不足して困る物資や資金などを募ったり、情報発信や情報収集を行ったりもします」

「いろいろな役割があるんだな。知らなかった」

 久我さんが真剣に聞いてくれるので、つい口が滑る。
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