政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
「それなら、シャワーを浴びたい」
意を決して伝えた自分の声は上擦って消え入りそうだった。
涼成さんは私の髪をひと束掴んで鼻先に持っていく。髪は汗臭くないだろうけれど、それでも匂いを嗅がれるのは恥ずかしい。
「一緒に入ろうか」
「え!? 無理!」
反射的に拒絶が口から飛び出し、驚いて動きを止めた涼成さんを前に焦る。
「そのっ、いつかは一緒に入りたいけど、いきなりは無理というか、その」
一生懸命説明したらわかってくれたのか、涼成さんはふっと空気を震わせるように笑って私を解放した。
「行っておいで。ゆっくり入っていいから」
返事もそこそこにシャワールームへと駆け込み、ドアを閉めてからその場に崩れ落ちた。
太鼓を打ち鳴らしているかのようにドッドッと心臓が激しく鼓動している。
家の寝室でそれとなくそういう雰囲気になって事に及ぶのとはわけが違う。
クルーズ船でのプロポーズに、高級ホテルのスイートルームでの初夜。なにより私のために前々から計画を立てていたというのがうれしくて涙が出そうだ。
経験はないけれど精一杯想いに応えたい。立ち上がって大きく深呼吸をし、心臓を静まらせてからトップスを勢いよく脱ぎ捨てた。
意を決して伝えた自分の声は上擦って消え入りそうだった。
涼成さんは私の髪をひと束掴んで鼻先に持っていく。髪は汗臭くないだろうけれど、それでも匂いを嗅がれるのは恥ずかしい。
「一緒に入ろうか」
「え!? 無理!」
反射的に拒絶が口から飛び出し、驚いて動きを止めた涼成さんを前に焦る。
「そのっ、いつかは一緒に入りたいけど、いきなりは無理というか、その」
一生懸命説明したらわかってくれたのか、涼成さんはふっと空気を震わせるように笑って私を解放した。
「行っておいで。ゆっくり入っていいから」
返事もそこそこにシャワールームへと駆け込み、ドアを閉めてからその場に崩れ落ちた。
太鼓を打ち鳴らしているかのようにドッドッと心臓が激しく鼓動している。
家の寝室でそれとなくそういう雰囲気になって事に及ぶのとはわけが違う。
クルーズ船でのプロポーズに、高級ホテルのスイートルームでの初夜。なにより私のために前々から計画を立てていたというのがうれしくて涙が出そうだ。
経験はないけれど精一杯想いに応えたい。立ち上がって大きく深呼吸をし、心臓を静まらせてからトップスを勢いよく脱ぎ捨てた。