政略結婚ですが、不動産王に底なしの愛で甘やかされています
入れ替わりで涼成さんがシャワーを浴びている間、バスローブ姿で眼下に広がる夜景に感嘆の息を漏らす。
今日一日で一生分の夜景を見た気分だ。
さっきはゆっくり確認できなかったけれど、さすがスイートルーム。ただ単純に豪勢というわけではなく、ブラウンとベージュを基調とした部屋は落ち着きがあり、調度品ひとつひとつに品がある。まさに大人のために用意された空間だ。
ベッドルームの様子が気になって移動すると、そこもまた窓からきらびやかな夜景が一望できた。
寝具が純白で統一されているベッドはキングサイズで存在感を放っており、居たたまれなくてそそくさとリビングへ戻ったところでシャワールームから涼成さんが出てきた。
この部屋の演出に加え、ふたり揃ってバスローブ姿というのが非日常的な気持ちへ導かれる。
「なにか飲んだか?」
そういえばなにも口にしていない。首を横に振ると、涼成さんは「こっちにおいで」と呼んでから冷蔵庫の扉を開けた。
ミネラルウォーター取り出してテーブルに置かれたふたつのグラスに注ぎ、ひとつを私に手渡す。