悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~2
「いや、きついくらい理解したよ。けど……なぁアメリア嬢、護衛というより、この冷たくもある騎士は監視なんだろ?」

ルカが通路を歩く人を気にして、声を潜める。

「……はい?」

突然の問いかけに、アメリアは首を傾げた。

意味が分からない。本人を前にして、そんな質問をする人も珍しく思う。

「監視ではなく……クラーク様は護衛で、それ以前に私の友人ですわ」

「え? それって言い訳とかではなく? だってこの騎士は、第二王子エリオット殿下が付けたんだろ?」

「はい。友人であることも配慮したのだと思います」

たぶん、とアメリアは心の中で付け加える。

クラークの護衛騎士任命の話は、エリオットと彼の間で勝手に進んで決まってしまったことだった。

ルカは友人同士、というのが信じられないらしい。

愛嬌がある華奢なアメリアと、長身で眉一つ動かないクラークを何度も見比べた。

「はぁ。コレとアメリア嬢が友人……意外な組み合わせというか」

「付き合う友人は選べ、などと貴殿の口から言われたくないので、結構です」

「なんで俺にそう辛辣になってるの!? 俺、まだ何も言ってないだろうがっ」

ということは、言う予定ではあったらしい。

「どうしてそんなに信じられないんですか? 私とクラーク様、すごく仲良しでしょう?」

「えぇぇ、仏頂面で淡々と返してるだけにしか見えね――待て待て剣はやめろ!」

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