憎んでも恋しくて……あなたと二度目の恋に落ちました
「ただいま。あの……これは……」
彼女の戸惑った顔を見て、懐かしくてたまらなかった。
初めて食事に誘った時もこんな顔をしていたと思い出したのだ。
周りからの後押しをもらえたので、ようやく彼女とふたりきりになれた。
どこへ行くとも決めないまま、ハンドルを握る。
そして、ふと思いついて海を目指した。
由美も覚えているだろうか、海沿いの砂浜をドライブしようと約束していたのを。
サンフランシスコでの出来事をどう説明しても、すべて言い訳にしか聞こえないのはわかっていた。だが、話さずにいられない。
失ってしまった彼女の信頼を取り戻すのは、並大抵ではないだろう。
立花家の事情を知って、彼女には恋愛への強い不信感があることがわかった。
妻以外の女性を愛した父。そして、それを受け入れた母。
五年前の自分はなにも知らずに彼女を傷つけてしまったのだ。
側を歩きながらも、由美の目にかつての光はなかった。
「やり直すチャンスをくれないか?」
「もう、あの頃と同じには戻れないと思います」
彼女の言葉は胸に重く響いた。
だが過去にどんなに憎まれていたとしても、自分の気持ちを信じてくれるまで諦めないと覚悟を決めていた。
もう一度彼女の愛を得るために、自分にできることをするだけだ。