憎んでも恋しくて……あなたと二度目の恋に落ちました
「夕焼けって綺麗ね」
「いや、君の横顔だよ」
由美は呆気にとられたように直哉の方を振り向いた。
「私?」
直哉は微笑む。
「君がとっても綺麗だから」
「私が?」
きょとんとした由美の顔が、直哉の気持ちを落ち着かなくさせる。
思わずその頬に手を伸ばしそうになるが、ぐっとこらえた。
「由美、金沢でのように……ここで僕と生活しないか」
「いきなりなにを言ってるの?」
突然の言葉に由美の顔色が少し赤くなったのを、直哉は見逃さなかった。
「私が家にいないと、おばあ様たちが困るわ」
「五月さんが、あの家で美也子さんの世話をして暮らしているって聞いた」
仕事で忙しい由美に変わって、日常的に美也子の生活を補助しているのは五月だ。
だからといって、家から離れることに由美は抵抗があるのだろう。
「だから、ここに住まないか? 家から少しくらい離れても大丈夫だろう」
「できない……あなたともう一度なんて……」
「ここなら、なにかあってもすぐ家に帰れる」
直哉は説得を試みるが、由美の気持ちは動かなかった。