観念して、俺のものになって


***


一通り話し終えた私は、グラスの中の水を飲み干す。

私が喋ってる間、矢野ちゃんは黙って最後まで静かに聞いてくれた。


「その人、先輩が止めていなかったらと思うと……ゾッとしますね」

「そうだね。ランチタイムに、突然暗い話しちゃってごめんね」


矢野ちゃんはふるふると首を横に振り、目を輝かせる。


「先輩はその人にとって、命の恩人ってことになりますね!かっこいいじゃないですか!」


「そこまで大したことはしてないよ?」


たまたま見つけたのが私だっただけで。

止めたのは違う人だった可能性もある。


「いえいえ、充分過ぎます!
具体的になんて言って説得したんですか?」


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