観念して、俺のものになって
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一通り話し終えた私は、グラスの中の水を飲み干す。
私が喋ってる間、矢野ちゃんは黙って最後まで静かに聞いてくれた。
「その人、先輩が止めていなかったらと思うと……ゾッとしますね」
「そうだね。ランチタイムに、突然暗い話しちゃってごめんね」
矢野ちゃんはふるふると首を横に振り、目を輝かせる。
「先輩はその人にとって、命の恩人ってことになりますね!かっこいいじゃないですか!」
「そこまで大したことはしてないよ?」
たまたま見つけたのが私だっただけで。
止めたのは違う人だった可能性もある。
「いえいえ、充分過ぎます!
具体的になんて言って説得したんですか?」