観念して、俺のものになって



「それがね、あんまり覚えてないの。なんかパニックになりながら、ありきたりな事を言ってた気がする」


「それでも、考え直してくれたんだからやっぱり先輩はすごいですよ!!」

「あはは、ありがとう。そろそろ戻らないと」


尊敬します!って感じの眼差しで見られるのは、ちょっと小っ恥ずかしいかも。

会計を済ませてお店を出た私たちは、会社までの道のりを歩きつつさっきの話題の続きを話し始めた。


「もしその人と先輩が再会したら、何だか運命感じますね〜」

「んー、そんな偶然があったらいいけど」


ドラマや映画の世界でしかなかなかないからね。

まずありえないでしょ。


……それよりも、あの男性が苦しみから解放され、今もどこかで生活していて、あの時死ななくてよかったって思っているなら

それだけで、私は嬉しいな。

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