婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
「ですが。わたくしのような醜い女性が、その、レンのような立派な方に相応しいとは思えないのです……」

「相応しいとか相応しくないとか。そんなのは関係ない。大事なのはボクと君の気持ち。君が引き受けてくれるのであれば、すぐにコンラット公爵家に使いを出す。恐らく、コンラット公爵も認めてくださるはずだ。もちろん父も母も、認めてくれる。いや、認めさせる。ボクと君が、その、一緒になることを」

「ですが……」
 と言う、リューディアの頬は少し赤らんでいる。

「ボクが聞きたいのは君の気持ちだ。君がボクのことを嫌いというのであれば、すっぱりと諦める。もう、二度と君の前に姿を晒さない。そのくらいの覚悟がボクにはある。ねえ、ディア、君はボクのことが嫌い?」

 リューディアはふるふる、と首を横に振る。

「じゃ、ボクのこと、好き?」

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