婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
「あ、はい。わたくし、恐らくレンのことが好きなのだと思います。いつも、側にいてくださって、それが失われることを考えると、こう、胸が痛くなります。ですが……」
彼女はすぐに「ですが」と言う。その言葉がエメレンスを不安にさせる。
「わたくしはモーゼフ殿下の婚約者であった女です。それにも関わらず、レンを好きになって、その、ふしだらな女であると、自分でも思っています」
「そんなことは無い。そんなことを言ったら、ボクはずるい男だ。君が兄上の婚約者だったときから、ディアのことが好きだった。いつか、兄から君を奪ってやろうと、そう、考えていた……」
「うば、うば……、奪う?」
「ああ。だが、兄上の方から君のことを手放してくれたからね。これでボクにもチャンスがめぐってきたと思ったわけだ」
そこでエメレンスはリューディアの手を取った。
「君と兄上の婚約は正式に解消されている。だから、君はふしだらな女性ではない」
エメレンスに掴まれた手が熱い。
彼女はすぐに「ですが」と言う。その言葉がエメレンスを不安にさせる。
「わたくしはモーゼフ殿下の婚約者であった女です。それにも関わらず、レンを好きになって、その、ふしだらな女であると、自分でも思っています」
「そんなことは無い。そんなことを言ったら、ボクはずるい男だ。君が兄上の婚約者だったときから、ディアのことが好きだった。いつか、兄から君を奪ってやろうと、そう、考えていた……」
「うば、うば……、奪う?」
「ああ。だが、兄上の方から君のことを手放してくれたからね。これでボクにもチャンスがめぐってきたと思ったわけだ」
そこでエメレンスはリューディアの手を取った。
「君と兄上の婚約は正式に解消されている。だから、君はふしだらな女性ではない」
エメレンスに掴まれた手が熱い。