婚約者には愛する人ができたようです。捨てられた私を救ってくれたのはこのメガネでした。
◇◆◇◆

 ヘイデンは会議室の一室にガイルとブルースとそしてリューディアの四人でいた。遅れてきたイルメリがリューディアと交代して、現場の方へと行っている。

「ブルース。別に、君のことを取って食おうとしているわけではないんだ。まあ、ガイルは君のことを食べそうな勢いだが」
 ヘイデンがこのように冷静でいられるのも、目の前のガイルが見るからに頭から蒸気を沸かせて、顔を盛大に沸騰させて怒っているからだ。不思議なことに、怒っている人間を目にすると逆に冷静になれる。
 そのガイルはブルースが逃げないようにと、彼の隣にがっしりと座っていた。そしてそのブルースの向かい側にヘイデン、ヘイデンの隣にリューディア。

「全てを話してくれるね?」
 穏やかな口調であるのに、有無を言わさぬ凄みが出ているところが、このヘイデンの恐ろしいところであるとリューディアは思っていた。

「はい……。ですが、その……。オレが話したことによって、その、オレの家族とか、ここが狙われるとか、そういうことは……」

「君はそうやって脅されていたんだね。そこは安心していい。君たちに手出しができないように、悪い奴にしっかりとお仕置きを与えるのも私たちの仕事だ」
< 185 / 228 >

この作品をシェア

pagetop