禁断溺愛〜政略花嫁は悪魔に純潔を甘く奪われ愛を宿す〜
「わあ、とっても綺麗ですね。リビングに飾らせていただきます」
「そうですか。気に入っていただけて良かった」

東藤の招待客が九條さんだったことで、少しだけ落ち着きを取り戻した私は、出来上がった料理をソファの前にあるローテーブルに配膳し、赤ワインのボトルを用意した。

暦は六月。梅雨の蒸し暑さも感じられるので、今夜のメニューは冷たいものが多い。
オマール海老の冷製ポタージュ、サラダやローストビーフに、和牛フィレとフォアグラのステーキ。バゲットには手作りパテを添えて、デザートには巨峰を使ったパンナコッタを作った。

母の料理をよく手伝っていたので料理はできる方ではあったが、レシピ無しでは家庭料理しか作れない。
なのでレシピはいつも、東藤の秘書が用意していた料理本を頼りにしている。秘書いわく、東藤がレストランで食事する際に好む料理が掲載されているらしい。

知らない料理を作れるようになるのは、素直に嬉しいことだ。いつか東藤と離婚できたら、将来どこかで役立つかもしれない! と思うとやる気も出るし。
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