9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
魔法を発動した直後に生じる倦怠感が、なかなか回復しないのだ。
「おい、聞いているのか?」
すぐ近くから声がして、セシリアはどうにか顔を上げる。
先ほど血を流して死んだばかりのエヴァンが、見下すような目でセシリアを見ていた。
二十九歳だった彼よりも若々しく、青年らしさに満ちあふれている。
「もう一度言っておくが、今夜の夜会にはマーガレットを連れて行く。君は部屋で大人しくしていろ。決してしゃしゃり出るような真似はするな。成り上がりの聖女だとまた悪評が立ったら、俺の面子に関わるからな」
刺々しく言い放ったエヴァンの背に、先ほどまで泣きわめいていたマーガレットが、すまし顔で身を寄せていた。
彼女も若返っており、少し前に流行した膨らんだ袖のドレスを正々堂々身につけている。
光沢のある濃いピンク色のドレスで、相変わらず華々しい。
(やっぱり、結婚前のこの瞬間に戻ってくるのね)
「おい、聞いているのか?」
すぐ近くから声がして、セシリアはどうにか顔を上げる。
先ほど血を流して死んだばかりのエヴァンが、見下すような目でセシリアを見ていた。
二十九歳だった彼よりも若々しく、青年らしさに満ちあふれている。
「もう一度言っておくが、今夜の夜会にはマーガレットを連れて行く。君は部屋で大人しくしていろ。決してしゃしゃり出るような真似はするな。成り上がりの聖女だとまた悪評が立ったら、俺の面子に関わるからな」
刺々しく言い放ったエヴァンの背に、先ほどまで泣きわめいていたマーガレットが、すまし顔で身を寄せていた。
彼女も若返っており、少し前に流行した膨らんだ袖のドレスを正々堂々身につけている。
光沢のある濃いピンク色のドレスで、相変わらず華々しい。
(やっぱり、結婚前のこの瞬間に戻ってくるのね)