9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
(あの病も、初めの頃はただの風邪だと侮られていたわ。そしてじわじわ続く頭痛が特徴だった。もしかしたらこれは疫病かもしれない――いや、きっとそうよ。エンヤード王国内で流行るのは数年後、おそらくオルバンス帝国から徐々に広がったんだわ)

確信を得たとたんに、生きた心地がしなくなる。

(どうしよう。また、エヴァン様が疫病にかかられて亡くなられるかもしれない。でも、新聖女がいらっしゃるのだから、ダリス神の加護を得てきっと生き延びられるわよね……)

そうは思うものの、もしかしたらという思いは消えない。

コレットが部屋を去ったあとも、セシリアは悶々と考え続けた。
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