9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
エンヤード王国からオルバンス帝国に向かう際、毎日乗馬していたので、セシリアとも顔見知りである。
「久しぶり。ふふ、元気だった?」
セシリアが頬を寄せ、鼻を撫でてやると、黒毛の馬は気持ちよさげに鼻を鳴らした。
「今日は一日、君と帝都で過ごそうと思っている。城の中ばかりでは、君も退屈だろう」
セシリアと同じく、馬の鼻を撫でながら、デズモンドが言った。
手が、今にも触れそうな位置にある。
「まあ、帝都に? それは楽しみです」
セシリアは、エンヤード王国にいたときも、ほとんど町には出たことがない。
ランスロ―子爵家で暮らしていたときも、みすぼらしい姿を人前にさらすなと、厳しく外出を制限されていた。
ぱあっと笑顔になってデズモンドを振り返ると、思ったより近くに彼の顔があって、ドキリとしてしまう。
「久しぶり。ふふ、元気だった?」
セシリアが頬を寄せ、鼻を撫でてやると、黒毛の馬は気持ちよさげに鼻を鳴らした。
「今日は一日、君と帝都で過ごそうと思っている。城の中ばかりでは、君も退屈だろう」
セシリアと同じく、馬の鼻を撫でながら、デズモンドが言った。
手が、今にも触れそうな位置にある。
「まあ、帝都に? それは楽しみです」
セシリアは、エンヤード王国にいたときも、ほとんど町には出たことがない。
ランスロ―子爵家で暮らしていたときも、みすぼらしい姿を人前にさらすなと、厳しく外出を制限されていた。
ぱあっと笑顔になってデズモンドを振り返ると、思ったより近くに彼の顔があって、ドキリとしてしまう。