9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
三度目と四度目の人生では、セシリアは全力でエンヤード王国とオルバンス帝国の戦争を止めようとした。

だが反対すれば反対するほど、火に油を注ぐように、エヴァンは戦争時期を早めてしまう。

そして、二度目よりもより若くして亡くなってしまうという、さんざんな結果に終わった。

四度目の人生のエヴァンの訃報のあと、セシリアはマーガレットにひどく責め立てられた。

『この、役立たずの聖女! あなたのせいよ! 歴代の聖女を王妃に迎えた王は、長命だったと聞くわ! あなたが偽物の聖女だから、陛下は若くしてお亡くなりになってしまったのよ!』

セシリアは放心状態で、ひたすらマーガレットの罵声を浴びるしかできないでいた。

彼女の言い分を、もっともだと思ったからだ。

聖女の証は、もちろん細工したわけではない。

青い聖杯の印が左手首にある限り、セシリアは間違いなくダリス神に選ばれし聖女なのだろう。
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