9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
……――ふわりと身体が軽くなった。
世界は真っ白な光に包まれていて、何も見えない。
(ここは、天国かしら)
案外早く着くのね、と状況にそぐわない呑気なことを考えていた矢先。
――カンッ!
何かが弾き飛ばされるような音がした。
瞼を開けると、放物線を描く、細くて銀色の物体が見える。
それは近くの茂みに落ちて、すぐに見えなくなった。
どこかで見た覚えのある光景だ。
(え? 今のは、デズモンド様に弾き飛ばされたエヴァン様の毒針……?)
「く……っ!」
「――毒針が、見えていたのか?」
これも、聞き覚えのあるエヴァンのセリフだ。
目の前では、デズモンドとエヴァンが剣を手に対峙していた。
(デズモンド様が生きているわ……!)
「いいや。貴殿が不審な動きをしたから、懐に毒を忍ばせているのかもしれないと予感しただけだ。以前セシリアから、エンヤード城の研究所内で猛毒を開発しているという話を聞いたことがあるからな。食事には気をつけていたが、こうきたか」
世界は真っ白な光に包まれていて、何も見えない。
(ここは、天国かしら)
案外早く着くのね、と状況にそぐわない呑気なことを考えていた矢先。
――カンッ!
何かが弾き飛ばされるような音がした。
瞼を開けると、放物線を描く、細くて銀色の物体が見える。
それは近くの茂みに落ちて、すぐに見えなくなった。
どこかで見た覚えのある光景だ。
(え? 今のは、デズモンド様に弾き飛ばされたエヴァン様の毒針……?)
「く……っ!」
「――毒針が、見えていたのか?」
これも、聞き覚えのあるエヴァンのセリフだ。
目の前では、デズモンドとエヴァンが剣を手に対峙していた。
(デズモンド様が生きているわ……!)
「いいや。貴殿が不審な動きをしたから、懐に毒を忍ばせているのかもしれないと予感しただけだ。以前セシリアから、エンヤード城の研究所内で猛毒を開発しているという話を聞いたことがあるからな。食事には気をつけていたが、こうきたか」