9度目の人生、聖女を辞めようと思うので敵国皇帝に抱かれます
「エヴァン殿下、改めてお礼を言わせてください。幼い頃、王城でのパーティーで孤独な思いをしていた私に声をかけてくれて、ありがとうございました。私のみじめなそれまでの人生の中で、あなたのくれた優しさは、まるで宝石のようでした。でも――もう、私を自由にしてください」
セシリアのエメラルドグリーンの瞳から、涙のしずくが、音もなく滑り落ちる。
その雫の可憐な煌めきに魅せられたかのように、エヴァンの瞳が大きく揺らいだ。
「セシリア、俺は――……」
エヴァンが、震える声を出す。
だがすべてを言い切らないうちに、彼は言葉を止めた。
頃合いと見たのか、大人しくなったエヴァンを、衛兵たちが連行する。
衛兵に取り囲まれ、森の中へと消えていくエヴァンは、もう二度とこちらを振り返りはしなかった。
セシリアのエメラルドグリーンの瞳から、涙のしずくが、音もなく滑り落ちる。
その雫の可憐な煌めきに魅せられたかのように、エヴァンの瞳が大きく揺らいだ。
「セシリア、俺は――……」
エヴァンが、震える声を出す。
だがすべてを言い切らないうちに、彼は言葉を止めた。
頃合いと見たのか、大人しくなったエヴァンを、衛兵たちが連行する。
衛兵に取り囲まれ、森の中へと消えていくエヴァンは、もう二度とこちらを振り返りはしなかった。