若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
その男こそ、マリーに求婚し、選ばれなかった若い伯爵だった。

くそっ!今まで手に入れられなったものはなかったのに!あの老人さえいなければマリーは俺のものだったのにっ!

若い伯爵は馬車の中で苛立ちながら、付き人に、

「マリーを別邸へ攫って来い!攫って来てしまえばこっちのものだ。世間は老人との結婚が嫌になって逃げ出してきたと思うだけだろう。」

と命令した。この伯爵は、人当たりの良さそうな外見とは異なり、自分の欲しいものや、気に入ったものは、どんな手を使ってでも手に入れる裏の顔を持っていた。

付き人は、

「かしこまりました。」

と、静かに言った。
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