若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
マリーはひどく疲れていた。
部屋に入るとすぐに、ベッドに横になった。

先程の湖に落とさた恐怖が脳裏をよぎった。

マリーはぶんぶんと首を横にふると、布団を頭から被った。



トーマス王子は、スープを作ると暖炉で温めていた。

マリーが部屋に入ってから1時間ほど過ぎていた。

『寝ているだろうか。』

コンコン

と、トーマス王子はマリーの部屋の扉に小さめのノックをした。

しかし、何も反応がない。

『やはり眠っているか。
スープは後にするか。』

そう思いながらも、やはり様子が気になり、もう一度、今度は普通の強さで扉をノックした。

「マリーさん、開けますよ?」

と、言った。もちろん返答がなかったので、

「すみません。失礼します。」

と言って、ゆっくりと扉を開けた。

すると、マリーは眠っていたが、ベッドの上で、ガタガタと震えていた。

トーマス王子は慌ててマリーに駆け寄り、そっとマリーの腕に触れた。
マリーの身体は冷え切っていた。

トーマス王子は、毛布でマリーを包むと、そのまま、

「マリーさん、すいません。少しの間、我慢してください。」

と、マリーには聞こえているかいないか分からないが、一言声をかけてから、マリーの背中と膝の下に腕を入れ、
グイっと彼女を抱きかかえた。

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