若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
それから、マリーを抱きかかえたまま暖炉の前まで来ると、そのまま暖炉の前に座った。
トーマス王子は、震えながら眠っているマリーを見つめながら、

『こんなに冷え切って…。』

と、マリーを暖めたい一心で、そのままぎゅっと華奢な身体を抱き締めた。



~二時間後~

パチパチパチ

カラン


と、暖炉に薪をくべる音がした。

マリーはその音で目が覚めた。

目を開けると、目の前に、トーマス王子の美しい顔が間近にあり、驚いてのけぞった。腕から落ちそうになったマリーをトーマス王子は慌ててがっちりと抱きよせた。

「おっと、危ない。」

と、トーマス王子が言った。マリーはトーマス王子の腕の中にいることに、驚きと緊張でいっぱいになった。ドキドキと早まる心臓が落ち着かない。マリーは真っ赤になりながらも、状況を把握するために、トーマス王子に質問をした。

「あ、あの、私どうして…。」

「ああ、申し訳ない。様子を見に行ったらマリーさんが冷たくなって震えていたので、暖炉の火で暖めていたんです。」

「いえ、こちらこそ、申し訳ありませんでした。もう、大丈夫です。」

と、言って、マリーはトーマス王子の腕から降りようとしたが、トーマス王子はそれを阻み、マリーを抱いたまま立ち上がった。

「ベッドまでお連れします。もうしばらく休んでいてください。」

と言った。マリーは赤くなりながらも、トーマス王子に言われるままに、

「は、はい。分かりました。」

と言った。
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