若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
しばらくすると、先程の看護師のルーシーが医師を連れて戻ってきた。
医師は一通り診察を終えると、
「もう大丈夫です。ただ高熱が続いたので、かなり体力が落ちていますね。あとは、しっかり食べて体力を戻してください。胃も弱っているだろうから、スープからでも少しずつ栄養を取っていきましょう。」
と、医師が言った。すると、看護師のルーシーが笑顔で、
「では、料理長に言って栄養満点のスープを用意してもらいますね!」
と、言った。
「あ、あの、ありがとうございました。」
と、マリーは言った。すると、医師が、
「お礼ならぜひ殿下におっしゃってください。とても心配されていましたから。」
と、言った。すると看護師のルーシーも、
「そうですよ!私なんて顔を見る度、マリーさんは?マリーさんは?と、質問攻めにされていましたから。」
と、笑いながら言った。
その時、
コンコンコン!
と、扉がノックされた。
「噂をすれば…。」
と、ルーシー看護師がニヤリとしながら言うと、扉を開けた。
「熱が下がったと聞いてね。入っても?」
と、トーマス王子が聞いた。
「もちろんでございます。」
と、言ってから頭を下げると、大きく扉を開け、トーマス王子を部屋へ招き入れた。
姿を現したトーマス王子は、正装をしており、まさに王子様そのものだった。髪も綺麗に整えられており、端整な顔立ちがさらに美しく見えた。マリーも一瞬見とれてしまうほどだった。
トーマス王子は、寝台に駆け寄ると、
「マリーさん。本当に良かった!」
とほっとした様子で言った。マリーは、
「あ、ありがとうございます。殿下のおかげで…。」
と、言いかけると、トーマス王子が手で言葉を遮った。それから、医師と看護師の方を向くと、
「すまない。少し二人にしてくれないか。」
と言った。
医師と看護師は、
「かしこまりました。」
と言うと、部屋を後にした。