若い身空で老人と結婚することになりましたが実は呪いをかけられた王子様でした
「あ…あの…トーマスさん??」

マリーは動揺を隠せず、ついいつもの呼び方に戻っていた。

すると、その言葉を聞いたトーマス王子は、マリーを抱きしめる腕にさらに力が入った。マリーは完全にトーマス王子の腕の中に閉じ込められてしまった。

「そう、その呼び方ですよ、マリーさん。いきなりこんなことをしてすまない。本当はあなたの気持ちが私の方に向くまで待っていよう思っていましたが、城に戻ってきた以上、マリーさんのペースに合わせる事が出来なくなりました。申し訳ないが、これからは遠慮はしません。」

「えっと、それはどういう意味ですか?」

「こういう意味です。」

とトーマス王子はそう言うと、マリーの顎に手を添え、自分の顔に引き寄せた。
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