【コミカライズ】Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜
* * * *

 恵介は瑞穂の体に合いそうな下着や服を買い込み、再びホテルに戻ってきた。

 エレベーターのドアが閉まると、様々な感情が湧き起こる。怒りの占める割合が大きかったが、それ以外にも悲しみや、安堵、そして瑞穂への愛しさが胸いっぱいに広がっていた。

 瑞穂の弟になってから、姉となった瑞穂の危なっかしさにヒヤヒヤしながら、彼女を守るのは俺に与えられた使命なのだと思うようになっていった。

 どこか天然で、頼まれごとはつい引き受けてしまう。騙されていると知らずにほいほい男について行きそうになったこともあるし、自称友人だという奴らに奢らされている場面に遭遇したこともあった。そのたびに瑞穂を救い出してきたのは、紛れもなく恵介だったのだ。

 ただいつしか大人になるにつれ、それ以上の感情を抱いていることに気付く。それは決して抱いてはいけないもの、口にすれば家族間を壊しかねない。

 だからずっと胸にしまってきた。瑞穂を忘れるために、彼女に似た人と付き合ったりもした。それなのに、どうしたって瑞穂と比べてしまうんだ。そして瑞穂を愛していると自覚させられた。

 瑞穂が家を出た時は、正直ホッとした。でも家に瑞穂がいないだけで、空虚感に苛まれた。ぽっかりと空いてしまったその場所を埋められるのは、瑞穂以外の何者でもないのだと知った。
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