Rain or Shine〜義弟だから諦めたのに、どうしたってあなたを愛してしまう〜

「どうしよう……そんなことになったら恵介に迷惑をかけちゃうかも……!」

 後ずさろうとした瑞穂の腰を引き寄せ、恵介は唇を押し当てる。

「んっ……」

 彼女の体を抱き上げ、机の上に座らせる。貪るよなキスを繰り返す恵介の頭を瑞穂はぎゅっと抱きしめ、自ら舌を絡め彼を求めた。

「俺は大丈夫だよ……心配しなくていいから……」
「でも……!」
「それより瑞穂はこれからどうしたい? もうお風呂に入って寝る?」

 ドキッとした。外には崇文がいるかもしれない。彼が雇った誰かがいるかもしれない。軽々しく恵介を求めてはいけない状況なのはわかってる。でも残り少ない時間、恵介ともっと愛し合いたいって思う。

 もしこれが最後になるのなら尚更離れたくない。私の一生分を恵介に愛してもらえれば、この先何があっても我慢出来るから……。
 
 瑞穂は泣きそうな目で恵介を見つめ、大きく首を横に振った。

「恵介……私のことを愛して……壊れるくらい恵介に愛されたい……あなたと繋がっていたいの……お願い……」
「良かった。俺もそう思ってた」

 その言葉により、お互いに一日我慢していた欲望が解き放たれた。
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