エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
(でも、独立した子供の部屋をいつまでも残してる方が珍しいのかも)

父は厳しい人だけれど、甘い面もあるのだ。

「お父さんとなにを話してたの?」

「主に愚痴を聞いてた感じかな。お義父さん、相当ストレスが溜まってるみたいだな」

「うん。でもなにを考えているのか全然教えてくれなくて。一哉さんにはなにか言ってた?」

「少し酔っていたからか、話してくれたよ」

「本当に? なんて?」

思わず驚いて声を高くなる。

「ここだけの話だと約束したから詳細までは言えないけれど、お義父さんはしっかり将来について考えていたようだ。決して自棄になんてなってない」

澄夏は思わず目を見開いた。

(お父さん……そうだったんだ)

「よかった……」

「大分前から考えていたようだが、お義父さんは自分の気持ちを回りに伝えるのが苦手みたいだな」

「うん。それにみんなで責めるように言ったのが気に入らなかったのかもしれないね」

頑固でプライドが高い父には、我慢ならなかったのだろう。

「でも家族にくらいは話してくれてもよかったのに。私もお母さんもたくさん悩んだのに」

一哉が困ったように苦笑いをする。

「お義父さまとお義母さまも安心してくれそうだね」
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