エリート官僚は政略妻に淫らな純愛を隠せない~離婚予定でしたが、今日から夫婦をはじめます~
澄夏は体勢を整えて一哉から少し距離を置いた。残念そうにしている澄夏の心情に気付いたのか、一哉が肩を抱き囁く。

「明日帰ってからゆっくり過ごそう」
「うん……」
「離さないから覚悟しろよ?」

色気のこもった囁きに澄夏の頬に熱が集う。

(一哉さんったら過激すぎる)

動揺する澄夏に甘い表情でくすりと笑ってから一哉は立ち上がった。彼用の布団を敷いた客間に移動するのだろう。

「おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」

うっとりするような優しい笑みを向けられて、澄夏はときめかずにはいられない。

夫が出ていき閉じたドアを呆けた気持ちで見つめていた。



翌朝。

和子を手伝い朝食の準備をしていると、身支度を整えた一哉がリビングにやって来た。

「一哉さんおはよう。よく眠れた?」
「おはよう。ゆっくり休めたよ」
「よかった。もう少しで朝食の準備が出来るから」
「ありがとう」

彼にはソファで寛いで貰っている間に、ダイニングテーブルに配膳していく。

その間に父も起きてきて、一哉となにか話していた。

「用意出来ました」

澄夏が声をかけると、ふたり揃ってやって来て席に着いた。
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