エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす

オレンジ色のライトが灯るアプローチを進んで店に入り、オーナメントボールがデコレーションされたクリスマスツリーの脇を通って案内された窓際の席に座る。

アンティーク調のテーブルとイスが並ぶ店内はほぼ満席。高台に建つレストランからの眺望はよく、遠くにはみなとみらいの夜景が見える。

「ワインでいいですか?」

「はい」

彰仁さんが慣れた様子で飲み物と料理をオーダーする。その落ち着いた声と仕草は龍臣さんに似ていて、思わず胸がドキッと高鳴ってしまった。

龍臣さんに負けず劣らずカッコいい彼は、絶対モテる。

「クリスマスイブなのに、彼女と過ごさなくて大丈夫ですか?」

「今はフリーなので。彼女がいたら、いくら兄の頼みでも断ります」

「そうですよね」

私のせいで彼女とケンカになってしまったら申し訳ないと思って尋ねたけれど、杞憂だったようだ。

お付き合いしている人がいないのなら、余計な気遣いをする必要はない。

少しだけ心が軽くなったのを実感していると、オーダーしていたワインが運ばれてきた。

家族や友人以外の人とクリスマスイブを過ごすのは、なんだか妙な感じだと思いながらグラスを合わせた。
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