エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす

私と彰仁さんが乗ったタクシーが、みなとみらいの高級ホテルのエントランスに横づけされる。

横浜には何度か訪れているけれど、ホテルのバーを利用するのは今回が初めて。

みなとみらいの夜景を間近で見られるかもしれないと期待して後部座席から降りて、エレベーターで最上階のバーに向かう。

照明を落とした空間に暖色系のライトが灯るシックな店内に入ると、窓際の横並びのソファ席に案内された。

「わぁ、綺麗」

天井まで伸びる大きな窓の外には、横浜のシンボルである大観覧車が、その先にはライトアップされた赤レンガ倉庫が見える。

「なに飲みますか?」

眼下に広がる夜景に興奮して、思わず声をあげてしまった私とは対照的に、彰仁さんは冷静だ。

子供みたいにはしゃいでしまうなんて恥ずかしいと思いながら、メニューを見て飲みやすそうなカクテルを選ぶ。

彰仁さんがオーダーを済ませてしばらくすると、私の前にはスパークリングワインをオレンジジュースで割ったミモザが、彰仁さんの前には透明な液体にライムが浮かぶジントニックが置かれた。

「乾杯しましょうか」

「はい」

グラスを合わせてミモザに口をつける。

フルーティーで爽やかな味に満足してグラスをテーブルに置くと、彰仁さんが長い脚を組んだ。
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