エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす
ふたりでじゃれ合うひとときを楽しんでいたのも束の間、バスタブの中で彼の長い指先が怪しくうごめき、重なり合っていた唇の端から吐息交じりの声がこぼれてしまった。
「んっ……」
顔を横に向けて、声が漏れないように口に手をあてる。
「我慢しなくていい。俺で感じている声を聞かせてくれ」
音が響くバスルームで、みだらな声を聞かれるのは恥ずかしすぎる。
息を乱しながら首を左右に振る。
「仕方ないな。だったらベッドの上でかわいい鳴き声を聞かせてもらおうか」
龍臣さんが表情を緩めて私に手を差し出す。
頬が熱く火照るのは入浴でのぼせたからなのか、それとも巧妙な指の動きに翻弄されたからなのか自分でもよくわからない。
いずれにしても、これ以上バスルームに留まっていては身がもたない。
彼の手を借りてバスタブから出て、これから訪れるふたりきりの濃密な時間への期待を胸に体にまとわりつく水滴を拭う。そして寝室に移動すると、最愛の人と情熱的な一夜を過ごした。