エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす

世界で一着しかないオーダーメイドの純白のウエディングドレスを身にまとった私の姿を見て、龍臣さんが目を細める。

「綺麗だ」

「龍臣さんもとても素敵ですよ」

黒のタキシードがよく似合っている彼と、お互いの姿を褒め合う。

梅雨の晴れ間となった六月中旬の日曜日。今日私たちは、龍臣さんから正式にプロポーズされた思い出の地である軽井沢の教会で挙式をあげる。

「お時間です」

「はい」

控え室で待機していた私たちを迎えに来たブライダルアテンダーに、龍臣さんが返事をする。

「さあ、行こうか」

「はい」

彼の手を借りてイスから立ち上がり足を踏み出す。けれど、足もとにドレスの裾が絡みついて体のバランスが崩れてしまう。

「キャッ」

スズランのブーケが弧を描いて飛んで行く様子がスローモーションのように見えるなか、転ぶことを覚悟して目をキュッと閉じたそのとき、逞しい腕が腹部に回った。

「大丈夫か?」

「はい。ありがとうござます」

前のめりになった私の体を支えてくれた龍臣さんにコクリとうなずく。

「どんなときも美桜を守るのが俺の務めだからな」

頼りがいのある彼と微笑み合い、永遠の愛を誓うためにふたりでチャペルに向かった。


END
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