エリート御曹司は独占欲の募るまま、お見合い令嬢を愛で落とす
軽く触れ合うだけのくちづけが深まり、上下の唇を割って彼の舌が口内に入り込んでくる。
鼓動が大きくなって頭がふわふわし始めたのは酔いが回ってきたのか、それとも濃厚なキスに気持ちが高ぶっているからなのかよくわからない。
息を乱して夢中でくちづけに応えていると、唇が静かに離れていった。
「ベッドに移動しよう」
コクリとうなずいた私の背中と膝の裏に筋肉質の腕が回る。そして、彼の首に腕を絡めると体がふわりと宙に浮き上がった。
まるでお姫様になったみたい。
寝室に誘導する、スマートな動きにうっとりしてしまう私は単純だ。
女性の扱いに慣れている彼なら、きっと涼ちゃんを忘れさせてくれる。
身長百五十八センチの私を軽々と抱えて歩く彼に逞しさを感じていると、すぐに寝室に着いた。
間接照明がほのかに灯る寝室内の大きなベッドに、体がゆっくり着地する。
これから彼に抱かれると思うと平常心ではいられない。
気持ちを落ち着かせるために、ベッドに仰向けになったまま瞼をギュッと閉じた。すると、思いがけない言葉が耳に届く。
「今ならまだやめられるが、どうする?」
もしかしたら目をつむる姿を見て、怖がっていると勘違いしたのかもしれない。