クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
帰宅する純平の車の助手席に乗り、彼のタワーマンションに到着した時、時刻は午後十一時を回っていた。
玄関先まで出迎えてくれた歩さんも、すでに寝支度を整えている。
「奎吾さん、呼び出すみたいなことして、すみません」
風呂に入る、と横を擦り抜ける純平に道を開けながら、彼女は恐縮した。
「いえ。こちらこそ、こんな遅くに。凛花は……?」
玄関先に突っ立ったまま訊ねる俺の足元に、スリッパを並べる。
「私がお風呂入ってる間に、部屋に戻っちゃってて。まだ寝てないといいけど。どうぞ、上がってくださ……」
「えっ!?」
ギョッとして後ずさる俺に、きょとんとして首を傾げた。
「ああ……大声出して、すみません」
俺はきまり悪くなって、口元に手を当てて目を逸らした。
「それなら出直します。寝てるかもしれない女性の部屋に邪魔するのは……」
「え? 凛花ちゃんですよ?」
モゴモゴと口ごもると、歩さんが怪訝そうに眉をひそめる。
妻の部屋に入るのになんの遠慮だ、と不審がられたのだろう。
――寝ているかもしれないなら、なおマズい。
俺が黙って目を彷徨わせたからか、彼女は気を取り直したように胸を反らした。
「凛花ちゃん、奎吾さんと話したいことがあったみたいで。本当にさっきまで一緒に待ってたんです。もしまだ眠ってなかったら、入れ違いになったの残念がるから。ほら、早く」
玄関先まで出迎えてくれた歩さんも、すでに寝支度を整えている。
「奎吾さん、呼び出すみたいなことして、すみません」
風呂に入る、と横を擦り抜ける純平に道を開けながら、彼女は恐縮した。
「いえ。こちらこそ、こんな遅くに。凛花は……?」
玄関先に突っ立ったまま訊ねる俺の足元に、スリッパを並べる。
「私がお風呂入ってる間に、部屋に戻っちゃってて。まだ寝てないといいけど。どうぞ、上がってくださ……」
「えっ!?」
ギョッとして後ずさる俺に、きょとんとして首を傾げた。
「ああ……大声出して、すみません」
俺はきまり悪くなって、口元に手を当てて目を逸らした。
「それなら出直します。寝てるかもしれない女性の部屋に邪魔するのは……」
「え? 凛花ちゃんですよ?」
モゴモゴと口ごもると、歩さんが怪訝そうに眉をひそめる。
妻の部屋に入るのになんの遠慮だ、と不審がられたのだろう。
――寝ているかもしれないなら、なおマズい。
俺が黙って目を彷徨わせたからか、彼女は気を取り直したように胸を反らした。
「凛花ちゃん、奎吾さんと話したいことがあったみたいで。本当にさっきまで一緒に待ってたんです。もしまだ眠ってなかったら、入れ違いになったの残念がるから。ほら、早く」