クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
「凛花は訴えられたりしていない。俺が一年半前から捜査している国際詐欺事件で、藤崎六郎の名前が浮上していて」
努めて淡々と言ってから、ゆっくり顔を上げた。
「国際詐欺事件……」
怖々と繰り返す彼女に、事務的に相槌を打つ。
「その事件で、お前のメールアドレスが悪用された形跡がある」
凛花は呆然として、俺の隣にストンと腰を下ろした。
俺は膝の上で組み合わせた両手に目を落とし――。
「捜査が少し進展しそうなところに来ている。部下たちは、お前の関与を理由に藤崎六郎事務所の家宅捜索令状を取ろうと、躍起になっていて……」
「やっぱり……」
「え?」
俺が視線を戻すと、凛花は肩を力ませた。
「私が六郎叔父様の事務所から訴えられてないことは、わかってたんです」
「わかってた?」
顔をやや強張らせ、真摯な目を向けてくる。
「叔父様の事務所には、セキュリティの専門家はいませんでした。だから、もし本当にネットの不正使用があったとしても、訴えるだけの証拠はなかった。今日電話で確認したので、確かです」
「なっ……!」
俺はギクッとして、声をあげた。
勢い余って腰を浮かせた中途半端な体勢で、彼女を凝視する。
努めて淡々と言ってから、ゆっくり顔を上げた。
「国際詐欺事件……」
怖々と繰り返す彼女に、事務的に相槌を打つ。
「その事件で、お前のメールアドレスが悪用された形跡がある」
凛花は呆然として、俺の隣にストンと腰を下ろした。
俺は膝の上で組み合わせた両手に目を落とし――。
「捜査が少し進展しそうなところに来ている。部下たちは、お前の関与を理由に藤崎六郎事務所の家宅捜索令状を取ろうと、躍起になっていて……」
「やっぱり……」
「え?」
俺が視線を戻すと、凛花は肩を力ませた。
「私が六郎叔父様の事務所から訴えられてないことは、わかってたんです」
「わかってた?」
顔をやや強張らせ、真摯な目を向けてくる。
「叔父様の事務所には、セキュリティの専門家はいませんでした。だから、もし本当にネットの不正使用があったとしても、訴えるだけの証拠はなかった。今日電話で確認したので、確かです」
「なっ……!」
俺はギクッとして、声をあげた。
勢い余って腰を浮かせた中途半端な体勢で、彼女を凝視する。