クールな警視正は新妻を盲愛しすぎている
身長百七十センチ弱で、ややぽっちゃり体型。
仕事の途中で出てきたのではないのか、トレーナーとデニムというラフな服装。
和人君なら技術的に、私のメールアドレスを悪用するのは可能だとわかっていても、人見知りが強く大人しい性格の彼が国際詐欺事件で大金を騙し取っただなんて、やっぱり信じられない。
私は、小さく喉を鳴らした。
パソコンモニターに設置された小さな隠しカメラを意識して、ぎくしゃくと背筋を伸ばし、
「あの、和人君。それで、なにを見つけたの?」
声が掠れないよう、慎重に話を促す。
「ああ、うん」
和人君は私と目を合わせず、伏し目がちに頷いた。
膝の上に、大きなキャンバスバッグを置いている。
私に見せたいものは、その中にあるんだろう。
だけど、なにも取り出そうとせず、私のデスクの上に視線を彷徨わせるだけ。
和人君がなかなか用件を切り出さないから、間が持たず居心地が悪い。
すると。
『凛花さん』
イヤホンから、刑事さんの声がした。
「あ……」
『反応しないように。勘付かれます』
反射的に返事をしそうになって、喉まで出かかった声をごくんと飲み下す。
『時任の目的は、あなたと話すことではないようです。これから所長さんにあなたを呼び出してもらいますから、所長室に行ってください』
仕事の途中で出てきたのではないのか、トレーナーとデニムというラフな服装。
和人君なら技術的に、私のメールアドレスを悪用するのは可能だとわかっていても、人見知りが強く大人しい性格の彼が国際詐欺事件で大金を騙し取っただなんて、やっぱり信じられない。
私は、小さく喉を鳴らした。
パソコンモニターに設置された小さな隠しカメラを意識して、ぎくしゃくと背筋を伸ばし、
「あの、和人君。それで、なにを見つけたの?」
声が掠れないよう、慎重に話を促す。
「ああ、うん」
和人君は私と目を合わせず、伏し目がちに頷いた。
膝の上に、大きなキャンバスバッグを置いている。
私に見せたいものは、その中にあるんだろう。
だけど、なにも取り出そうとせず、私のデスクの上に視線を彷徨わせるだけ。
和人君がなかなか用件を切り出さないから、間が持たず居心地が悪い。
すると。
『凛花さん』
イヤホンから、刑事さんの声がした。
「あ……」
『反応しないように。勘付かれます』
反射的に返事をしそうになって、喉まで出かかった声をごくんと飲み下す。
『時任の目的は、あなたと話すことではないようです。これから所長さんにあなたを呼び出してもらいますから、所長室に行ってください』