もう一度会えたなら
それから数日後、久しぶりに大希とのデートの約束に漕ぎ着けた美紀は、朝から浮かれていた。
「今日めちゃくちゃ可愛いじゃん。仕事終わりにデートだな?」
顔を合わせるなり海斗に聞かれ、「やっとです」と美紀ははにかんだ。
不意に、海人が何かを思い出したように、ぽん、と手を打った。
「美紀ちゃんも甘いもの好きだって言ってたよね? もうすぐさぁ、駅前にパンケーキ屋ができるみたいなんだけど、そこ人気店の二号店ですげぇ旨いらしくて。オープンしたら一緒に行ってみない? 婚約祝いに腹一杯ご馳走するよ」
「えーっ、ほんとですかぁ? 私パンケーキ大好きなんです! 行きたーい!! てか私、めちゃくちゃ食べちゃいますよ!」
スイーツ男子の海斗と、この日はパンケーキの話で盛り上がった。
「そろそろ行く?」
海斗に促され、美紀は残りのコーヒーを飲み干し、一緒に店を出た。
そうして、自転車を押しながら歩く海斗と駅に向かう。
「今日も一日頑張ってください」
「美紀ちゃんもね」
そう言い合って海斗は自転車に股がり、駅前で別れる。それがこのところの美紀の日課になっていた。
「今日めちゃくちゃ可愛いじゃん。仕事終わりにデートだな?」
顔を合わせるなり海斗に聞かれ、「やっとです」と美紀ははにかんだ。
不意に、海人が何かを思い出したように、ぽん、と手を打った。
「美紀ちゃんも甘いもの好きだって言ってたよね? もうすぐさぁ、駅前にパンケーキ屋ができるみたいなんだけど、そこ人気店の二号店ですげぇ旨いらしくて。オープンしたら一緒に行ってみない? 婚約祝いに腹一杯ご馳走するよ」
「えーっ、ほんとですかぁ? 私パンケーキ大好きなんです! 行きたーい!! てか私、めちゃくちゃ食べちゃいますよ!」
スイーツ男子の海斗と、この日はパンケーキの話で盛り上がった。
「そろそろ行く?」
海斗に促され、美紀は残りのコーヒーを飲み干し、一緒に店を出た。
そうして、自転車を押しながら歩く海斗と駅に向かう。
「今日も一日頑張ってください」
「美紀ちゃんもね」
そう言い合って海斗は自転車に股がり、駅前で別れる。それがこのところの美紀の日課になっていた。