秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
たぶん父は、私が本気で嫌がれば無理に施術はしなかったろう。でも、私は疲れた足に触れる父の手のひらの温もりが心地よくて、そのままその場に留まった。
お灸とマッサージをしてもらいながら、私は学校のことや友達のこと、近所に新しくできたお店のこと、久しぶりに父にいろんなことを話した。
燃えるもぐさの香りとゆらゆらと立ち昇る煙。お灸の与えてくれるほどよい熱。それらに加えて、父と一対一で過ごすこの空間がどうにも心地よく、この時の私はいつになく饒舌だった。
そんな私の話に、父はゆっくりと耳を傾けてくれた。父は合計二回──二壮据えてお灸を終えた。
『さぁ、終わったぞ。どうだ、少し軽くなったんじゃないか?』
たしかに、鉛みたいに重たい足が軽くなっていた。
『うん、なんか楽かも。……ありがと』
『そうか! それはよかった』
素っ気なくお礼を伝えた私に、父はとても嬉しそうだった。
お灸とマッサージをしてもらいながら、私は学校のことや友達のこと、近所に新しくできたお店のこと、久しぶりに父にいろんなことを話した。
燃えるもぐさの香りとゆらゆらと立ち昇る煙。お灸の与えてくれるほどよい熱。それらに加えて、父と一対一で過ごすこの空間がどうにも心地よく、この時の私はいつになく饒舌だった。
そんな私の話に、父はゆっくりと耳を傾けてくれた。父は合計二回──二壮据えてお灸を終えた。
『さぁ、終わったぞ。どうだ、少し軽くなったんじゃないか?』
たしかに、鉛みたいに重たい足が軽くなっていた。
『うん、なんか楽かも。……ありがと』
『そうか! それはよかった』
素っ気なくお礼を伝えた私に、父はとても嬉しそうだった。