秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
青年は悪びれた様子もなく飄々と告げ、鞄を持つのとは逆の私の手をスッと取り上げる。
「あっ」
キュッと握った手を持ち上げてまじまじと見られ、私が恥ずかしさと居た堪れなさで身を縮めた。
……ひぇえっ。なんだかこの男性、気さくというかフレンドリーというか……いや、ノリが軽くない!?
あっぷあっぷする私の向かいでは、アズフィール様が眉間にクッキリと皺を寄せ、全身から不満を漂わせていた。
青年はそんな私とアズフィール様の様子を眺め、まるで面白いものでも前にしたみたいに、フッを笑みをこぼしていた。
「初めまして、メイサ嬢。私はヴァーデン・ウォールド。立太子の礼に参列するため、ウォールドからやって参りました。アズフィールから話は聞いています。あなたは素晴らしいヒーリングの技を持っているのだとか。まさか、こんなに可愛らしい小さな手がそんな技を繰り出すとは驚きです。この後ぜひ、私にも行ってもらいたい」
「……うそ、王子様?」
「あっ」
キュッと握った手を持ち上げてまじまじと見られ、私が恥ずかしさと居た堪れなさで身を縮めた。
……ひぇえっ。なんだかこの男性、気さくというかフレンドリーというか……いや、ノリが軽くない!?
あっぷあっぷする私の向かいでは、アズフィール様が眉間にクッキリと皺を寄せ、全身から不満を漂わせていた。
青年はそんな私とアズフィール様の様子を眺め、まるで面白いものでも前にしたみたいに、フッを笑みをこぼしていた。
「初めまして、メイサ嬢。私はヴァーデン・ウォールド。立太子の礼に参列するため、ウォールドからやって参りました。アズフィールから話は聞いています。あなたは素晴らしいヒーリングの技を持っているのだとか。まさか、こんなに可愛らしい小さな手がそんな技を繰り出すとは驚きです。この後ぜひ、私にも行ってもらいたい」
「……うそ、王子様?」