秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
「うん。今日はメイジーの町にある養老院に行くの。以前に街で知り合って定期的に鍼の施術をしている小間物屋の女将さんがいるの。彼女の伯母さんがそこに入所していて、私に同じ施術をして欲しいんだって」
「メイジーの町だと少し遠いな。よし、私がドラゴンで送っていこう」
 王都から西に三十キロほどの距離にあるメイジーの町は、青く澄んだ水質のメイジー湖のほとりにあるのどかな町だ。源泉が湧き、貴族らの温泉保養地としても人気だった。
 王都からは、日に数本の乗合馬車が運行してる。もちろん貴族たちはそんなものに乗らず、自身が保有するドラゴンで乗りつけてくるけれど。
 便利な交通手段であると同時に、希少なドラゴンは上流階級の人々にとって所有すること自体がステイタスなのだ。
「わざわざジジを飛ばせるまでもないよ。乗合馬車で十分」
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