秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
俺は必死になって逃げるのだが、真っ赤に塗られた赤い爪が四方から迫り、俺を追い詰める。
振り払っても、振り払っても、不気味な赤い指先が俺を襲う。尖った爪先は何度となく俺の肌を掠め、不快な痛みと恐怖を刻む。
永遠に終わりの見えぬ攻防が、俺の心を疲弊させ、消耗させる。
疲れ果て、わずかにでも抵抗が弱まれば、禍々しい赤い手指は容赦なく俺の首に纏わりついて、ギリギリと絞め上げる。
皮膚に爪が食い込んで、万力のような力で気道を塞がれて、息が止まる。
呼気が取り込めぬ苦しさに喉を掻きむしるが、なぜか不気味な赤い指を引き剥がすことはおろか、触れることすら叶わない。
なぜだ? なぜ、触ることができない?
そうこうしているうち、酸素の巡らない頭の芯が焼けるように熱を持つ。
『生まれてきたのがそもそもの間違いなのよ』
『無に帰れ』
そこに畳みかけるようにかけられた姉の声は、どこか甘美に聞こえた。
長い攻防で弱り切った俺の心が、ついにポキリと折れた。
振り払っても、振り払っても、不気味な赤い指先が俺を襲う。尖った爪先は何度となく俺の肌を掠め、不快な痛みと恐怖を刻む。
永遠に終わりの見えぬ攻防が、俺の心を疲弊させ、消耗させる。
疲れ果て、わずかにでも抵抗が弱まれば、禍々しい赤い手指は容赦なく俺の首に纏わりついて、ギリギリと絞め上げる。
皮膚に爪が食い込んで、万力のような力で気道を塞がれて、息が止まる。
呼気が取り込めぬ苦しさに喉を掻きむしるが、なぜか不気味な赤い指を引き剥がすことはおろか、触れることすら叶わない。
なぜだ? なぜ、触ることができない?
そうこうしているうち、酸素の巡らない頭の芯が焼けるように熱を持つ。
『生まれてきたのがそもそもの間違いなのよ』
『無に帰れ』
そこに畳みかけるようにかけられた姉の声は、どこか甘美に聞こえた。
長い攻防で弱り切った俺の心が、ついにポキリと折れた。