秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
息を弾ませながら走ってきた俺は、青々と葉が茂る、ひと際高い木の根もとで立ち止まった。新緑のこの季節は木の葉が何重にも広がって、上方の枝の形状がわかり難い。だが、この木は上部で枝が二股に分かれており、その部分にちょうどよく座れるようになっていた。
この木に登って身を隠すべく、俺は幹に手をかけた。
『アズフィール、そこはすぐに見つかってしまうわよ』
背後から突然声をかけられた俺は、ビクリと肩を揺らして振り返った。
『イザベラ姉様! どうして!?』
『シィッ。大きな声を出すと、メアリに聞こえてしまうわよ』
姉は、赤色に塗った美しい爪が目を引く人差し指の先を、同じく艶やかな赤色に塗られた唇にあて、声をひそめて告げた。
『わぷっ』
姉に指摘され、俺は咄嗟に両手で口を塞ぐ。そんな俺の様子を見て、姉は小さく笑みをこぼした。
この木に登って身を隠すべく、俺は幹に手をかけた。
『アズフィール、そこはすぐに見つかってしまうわよ』
背後から突然声をかけられた俺は、ビクリと肩を揺らして振り返った。
『イザベラ姉様! どうして!?』
『シィッ。大きな声を出すと、メアリに聞こえてしまうわよ』
姉は、赤色に塗った美しい爪が目を引く人差し指の先を、同じく艶やかな赤色に塗られた唇にあて、声をひそめて告げた。
『わぷっ』
姉に指摘され、俺は咄嗟に両手で口を塞ぐ。そんな俺の様子を見て、姉は小さく笑みをこぼした。