秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
その時、頭上から心底安堵した様子の声があがる。
「よかった……!」
これは、彼女の声だ──!
すぐにピンときた。同時に、現在自分が置かれた状況にも一気に理解が及ぶ。
そうだ! 俺は落石を受けて運ばれた施設で彼女に出会い、彼女から処置を受けたのだ。
しかし、俺は臓腑をやられ、死を待つばかりの状態だったはず。それなのに、どうして生きているんだ?
医者でも治せない怪我を負いながら、生きているだけでも奇跡的。その上、全身に虚脱感こそまだ残っていたが、悪寒は完全になくなっていた。あれだけ迫っていた死の足音は遠ざかり、満身創痍だった体が清廉なパワーで満たされていた。
何度か力を込めていたら僅かに瞼に持ち上がり、細く視界が開けた。
……黒い針? ……いや、針の上に焦げたなにかが付いているのか?
彼女が俺の左手からスッとなにかを取り払い、慌てた様子で鞄に押し込むのが見えた。なんとなく、彼女はそれを隠したがっているようだった。
「よかった……!」
これは、彼女の声だ──!
すぐにピンときた。同時に、現在自分が置かれた状況にも一気に理解が及ぶ。
そうだ! 俺は落石を受けて運ばれた施設で彼女に出会い、彼女から処置を受けたのだ。
しかし、俺は臓腑をやられ、死を待つばかりの状態だったはず。それなのに、どうして生きているんだ?
医者でも治せない怪我を負いながら、生きているだけでも奇跡的。その上、全身に虚脱感こそまだ残っていたが、悪寒は完全になくなっていた。あれだけ迫っていた死の足音は遠ざかり、満身創痍だった体が清廉なパワーで満たされていた。
何度か力を込めていたら僅かに瞼に持ち上がり、細く視界が開けた。
……黒い針? ……いや、針の上に焦げたなにかが付いているのか?
彼女が俺の左手からスッとなにかを取り払い、慌てた様子で鞄に押し込むのが見えた。なんとなく、彼女はそれを隠したがっているようだった。