秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
男性が駆けてきたと思ったら、ガッシリとした大きな手で左の手首をグッと掴まれた。
「きゃっ?」
男性は私の手を掴んだまま、一直線に奥の出窓に引っ張っていく。そうして窓前に飾られていたオーバルの平たい花器から、私の腕を掴んでいるのと反対の手で花を鷲掴んで取り払うと、私の左手を花器に張られた水の中に沈めた。
「あ、あの……」
「しばらく冷やした方がいい、じっとしているんだ」
戸惑う私に、男性は真剣そのものの様子でピシャリと告げた。
チラリと目線を向けると、頭ひとつ分以上高い位置から男性の整った美貌が私を見下ろしていた。その瞳は、三日前に見たのと同じ宝石よりもっと澄んだ至高のグリーン。
目と目が合った瞬間、胸がドクンと大きく跳ねた。
……どうして、そんな熱い目で私を見るんだろう?
私を見つめるグリーンの瞳の温度に落ち着かなくなる。涼やかな瞳の奥に燃え立つような熱を感じるのは、果たして私の気のせいなのか……。
「きゃっ?」
男性は私の手を掴んだまま、一直線に奥の出窓に引っ張っていく。そうして窓前に飾られていたオーバルの平たい花器から、私の腕を掴んでいるのと反対の手で花を鷲掴んで取り払うと、私の左手を花器に張られた水の中に沈めた。
「あ、あの……」
「しばらく冷やした方がいい、じっとしているんだ」
戸惑う私に、男性は真剣そのものの様子でピシャリと告げた。
チラリと目線を向けると、頭ひとつ分以上高い位置から男性の整った美貌が私を見下ろしていた。その瞳は、三日前に見たのと同じ宝石よりもっと澄んだ至高のグリーン。
目と目が合った瞬間、胸がドクンと大きく跳ねた。
……どうして、そんな熱い目で私を見るんだろう?
私を見つめるグリーンの瞳の温度に落ち着かなくなる。涼やかな瞳の奥に燃え立つような熱を感じるのは、果たして私の気のせいなのか……。