不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす
「す、すみませ――」
「謝るべきはあの男だ。ひとりにしてすまない。心細かっただろう」
顔を上げると、私の日本語に応えたのは斗馬さんだった。ホッとして、思わず体の力が抜ける。ナンパ男が言っていた女性たちのことは、振り切ってくれたようだ。
斗馬さんは安心させるように私の両肩にそっと手を置いた後、私の背後にいる男性をじろりと睨みつけた。
『仲間の女性たちに聞いたが、きみは常に危うい刺激を求めているそうだな。それならこれから俺が与えてやろう。大切な妻を誘惑し、恐怖を与えた罪は重い。一発殴られるくらいで済むと思うな』
「斗馬さん……」
育ちの良い彼に暴力をふるった経験があるわけがないが、それを示唆する言葉さえ、今までは一度も聞いたことがなかった。
私のために本気で怒ってくれているのがわかって、不謹慎にも胸が熱くなる。
『あ、あ~、そちらのスリルは結構です。さて、ひと泳ぎするか』
調子のよいことを言って、男性はすたこらこの場を離れていく。
その後を慌てたようにふたりの水着美女が追いかけていき、あれがお仲間……?とつい目を凝らしてしまった。
ふたりともセクシーなビキニ姿かつ、とてもグラマラスな体つき。私にあんな水着を着る勇気はないけれど、男性はやっぱりああいうのが好きなのかな……。