不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす
翌朝起きてみると、斗馬さんはすでに出勤準備を済ませていた。帰ってきたのも夜遅くだったそうだが、疲れをいっさい感じさせない完璧なスーツ姿だ。
顔を会わせたのはほんの一瞬だったので、あまり新婚らしい雰囲気を味わわずに済んでホッとした。
斗馬さんは休日出勤がなければ土日祝が休みで、観光業界で働く私は週休二日のシフト制。
今日はたまたまお互いに出勤だったので、私も斗馬さんより四十分ほど遅れてマンションを出た。
私が勤めているのは、父の経営する真宮クルーズ。国内から海外まで、豪華なクルーズ船やフェリーでの様々な旅を企画、運営する。私の所属は営業企画部で、主に国内のクルーズツアー担当だ。
今日は日本橋のオフィスで午前中にメールチェックなどを済ませ、午後は自分の企画した伊豆諸島遊覧クルーズの船を横浜で見送った。
横浜の空は快晴で、太陽を反射する白い船体が眩しい。
船に乗り込んだお客さんたちの表情も弾けるように明るく、企画者としてうれしくなった。