不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす

 私の部屋を予定通りチェックアウトした後、斗馬さんは元々押さえていたのだという、三十五階のスイートルームへ私を連れて行った。

 本来なら、私が東京に戻る前に一度連絡を入れ宮崎にとどまらせたうえで斗馬さんも仕事の後こちらに向かい、誕生日を一緒に祝うつもりだったそう。なのでもともと、今日は早めに仕事を終えられるスケジュールにしていたらしい。

 私の離婚宣言でその予定をどうするか一度は悩んだけれど、夕飛さんの連絡を受け、やっぱり予定通り宮崎へ向かおうと考え直してくれた。

 けれど気持ちばかりが焦って、私に連絡するのをすっかり失念してしまったと、スイートルームに向かうエレベーターの中で斗馬さんが少し恥ずかしそうに教えてくれた。

 三十五階に到着すると、斗馬さんにエスコートされてスイートルームの中へ。

 リゾートホテルなので一般のシングルルームも素敵だったけれど、スイートはその何倍も優雅でロマンチックな空間だった。

 どの窓からも海が見えるため、カーテンを開け放つと部屋が水上に浮かんでいるような錯覚を起こす。インテリアはやわらかな白とベージュを基調としていて、寝室のキングサイズベッドは豪華な天蓋付きだった。

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