不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす

「斗馬さん、私……」
「ん?」

 脱力した体を斗馬さんにお姫様抱っこされ、ベッドに運ばれていく途中、私はそっと彼に話しかける。もうわかりきっていることだけれど、改めて伝えたかった。


「私、あなたと離婚しないって、決めました」


 離婚宣言をしたのは、約束の日である今日よりも前。だからこの答えこそが、私の最終判断。もう二度と、心の天秤は揺れない。

「ありがとう。この三カ月、頑張った甲斐がある」

 斗馬さんはこの上なく幸せそうな甘い微笑みを浮かべ、私の額にチュッとキスをする。

 お返しに、私から彼の唇に。そうしてキスを繰り返すうちにベッドに到着し、また存分にお互いを求め合った。


 私の誕生日である翌日は、昼までホテルでのんびり過ごした。朝から斗馬さんとデートしたい気持ちは山々だったけれど、前日に愛されすぎて腰が立たなかったのだ。

 午後になってからタクシーで宮崎市へ移動し、斗馬さんの所有する小型クルーザーが置かれたマリーナへ案内された。

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