不屈の御曹司は離婚期限までに政略妻を激愛で絡め落とす
「わぁ、素敵……!」
「もうひとつ、舵の形のピアスもあって、どちらにしようか最後まで悩んだ」
「それは確かに悩みますね。どちらにしても、私の仕事のことを考えてくれたんですよね? 絶対会社につけていきます!」
「ああ……まぁ、そういうことにしておくか」
なぜか苦笑して言葉を濁す斗馬さんに、首を傾げる。
斗馬さんは一度私から目を逸らして花火を見た後、またチラッとこちらを見る。そして観念したようにため息をつくと、身を屈めて私の耳元で囁いた。
「本当は、ただの独占欲だ。船に関するものを身につけさせて、俺の存在を匂わせたいだけ」
心の内を白状した斗馬さんにドキッと胸が鳴ると同時に、顔を近づけてきた彼と至近距離で視線が絡む。
「……子どもっぽい夫で幻滅したか?」
「いいえ。余計にうれしいです、斗馬さんに独占してもらえて」
「きみは本当にかわいい妻だ。なぁ、結婚式での約束、覚えているか?」
「えっ?」
約束……なにかしたっけ?