すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
 買い物が終わり、二階にある私の部屋の前に来た。

 あ、どうしよう……。
 部屋が汚いかも!

「ちょっと待ってて?」

 ふたりを部屋の前で待たせて、わたしは急いで部屋を片付ける。

 床に置いてある本を本棚に戻して、あとは……。服やバックをクローゼットに押し込み、机の上にある筆記用具やらをまとめて引き出しの中に入れた。

 とりあえず、これでいいかな?

「どうぞ!」

 ふたりは部屋を隅々眺めながら床に座った。陸くんはもちろん、悠真も部屋に入れるのは初めてかも。この子もね!

 子犬はあちこち匂いを嗅ぎ、落ち着きない。

「今日から君のうちだよ!」

 可愛すぎてニヤニヤが止まらない。
 ひとつひとつの動きがキュンってなって、すでに愛おしい。

「この子、喉乾いてるかもね。お水貰っていい?」

 陸くんが立ち上がる。

「あっ、私が持ってくるよ!」

 そんな会話をしている時だった。

「あっ、マロン!」

 無言だった悠真が子犬の方を向き、突然叫んだ。

 床に置いてあるクッションの上でおしっこをしていた。

「わぁ!」

 私も叫んだ。
 
「タオルも持ってこなくっちゃ! あっ、クッション下に持っていって、丸ごと洗えばいいか!」

 部屋を出て、階段を下りる時、さっき悠真が叫んだ時の言葉を思い出す。

 ――ん? 悠真、今、マロンって叫んだ?

 マロン! あの子、マロンって名前似合うかも。悠真がその名前を叫んだのは少し不思議だったけれども、これだ!ってなり、ずっと悩んでいたからほっとした。

 部屋に戻ると早速呼んでみた。

「マロン、おいで! お水だよ!」

 マロンはひょこひょこ近くに寄ってきて、お水を沢山飲んだ。

「マロンちゃんか、可愛い名前だね」

 陸くんが呟く。

「……おぉ、マロンか、いいな!」

 悠真も名前をほめてたけど。その名前、一番最初に言ったの、悠真だよ?



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